フィリピン留学で使えるの?クレジットカード海外旅行保険付帯とは
「クレジットカードの海外旅行保険付帯って留学でも使えるの?」
フィリピン留学で心配なのが病気や滞在先でのトラブル。クレジットカードは種類によって、海外旅行保険などの便利なサービスが付いており、フィリピン留学にも適用されます。
ただし、カードによって補償内容は様々なので、事前によく調べておくことが重要です。
ということで、今回はクレジットカードの海外旅行保険付帯について詳しく解説します。
この記事を読めばクレジットカード付帯保険のメリット、デメリットが分かります。
ぜひ留学準備の参考にしてください。
海外旅行保険・留学保険とは
海外旅行保険や留学保険は、海外に滞在する際に現地の病院にかかる際に役立つ保険です。現地では日本の健康保険証が使えないため、医療費が高額となることもあります。
その場合に「海外旅行保険」や「留学保険」があると高額な医療費を保険で補ってくれます。海外旅行中の病気や事故発生率は24人に1人というデータもあるため、誰にでも病院を利用する可能性があると認識しておきましょう。(引用元:ジェイアイ傷害火災保険株式会社)
クレジットカードの海外旅行保険付帯とは
クレジットカードの海外旅行保険付帯は、滞在先での病気やケガ、盗難などのトラブル時に海外旅行保険や留学保険と同じように補償が適用されます。
クレジットカードの海外旅行保険付帯の補償期間は90日
クレジットカードの海外旅行保険付帯の補償期間は90日です。91日以上の長期留学の方は留学保険への加入が必須です。カードによっては稀に60日の場合もあるので注意してください。
弊社では保険のカスタマイズがしやすい、AIGの保険への加入を推奨しています。
クレジットカードの海外旅行保険は「自動付帯」と「利用付帯」の2種類
クレジットカード海外旅行保険付帯には自動付帯と利用付帯の2種類があります。 それぞれ解説していきます。
- 自動付帯
- 利用付帯
自動付帯
自動付帯はクレジットカードを発行した際に、自動的に保険が付帯されているカードです。ゴールドカードやプレミアカードなど、年会費が発生するカードに付いていることが多いです。
渡航前の事前手続きも必要なく、海外渡航した時点で海外旅行保険が適用されます。
利用付帯
利用付帯は今回の留学の航空券や旅行代金などを出国前にクレジットカードで支払うことで補償が適用されます。無料のクレジットカードにも付いていることがあります。
主に以下の費用をクレジットカードで決済することで、保険付帯が適用されます。
・航空券
・旅行代金
・出発地から空港までの交通費(電車・タクシー・バス)
クレジットカード海外旅行保険付帯の補償内容は?
クレジットカード海外旅行保険付帯の補償内容は大きく分けて以下の5つとなります。
- 傷害死亡、後遺障害
- 治療費
- 携行品損害
- 損害賠償
- 救援者費用
- 航空便遅延
傷害死亡、後遺障害
海外旅行中や留学中に偶然の事故に遭い、ケガが原因で亡くなった場合や後遺障害が残った場合の補償です。
治療費(傷害治療費・疾病治療費)
旅行先や留学先で病気をした場合、海外旅行保険付帯のクレジットカードを持っていると補償を受けれます。
現地での診察費や治療費を負担してくれ、病院によってはキャッシュレス対応も可能です。
携行品損害
滞在先で盗難によりカメラやスマートフォンなどを紛失した場合や、火災などの災害で損害があった場合は補償が適用されます。
損害賠償
滞在先の部屋を壊してしまったり、現地で自転車に乗ってて、人と接触し怪我をさせてしまったり、個人のトラブルで賠償責任が発生してしまった場合の補償です。
救援者費用
現地で大きなトラブルに巻き込まれ、捜索救助などが必要になった場合や死亡した場合、救援者の航空運賃などの交通費、現地からの移送費用などの補償です。
航空便遅延
搭乗する予定の航空機の遅延・欠航・運休した場合に補償される保険となります。
航空券の補償ではなく、出発できないことで追加で必要となった宿泊施設の料金や食事、寄宅荷物が届かないために購入した衣類代などの補償です。
クレジットカードの海外旅行保険付帯のメリット
クレジットカードの海外旅行保険付帯のメリットは以下の3つとなります。
- 保険費用を抑えられる
- 利用回数に制限がない
- 留学前の手続き不要
保険費用を抑えられる
海外旅行保険や留学保険に加入しない分、保険費用を抑えられます。
クレジットカード海外旅行保険付帯の期間が90日なので、最大約5万円〜6万円程度抑えられます。
利用回数に制限がない
補償期間中であれば、何度も利用できます。たとえば、留学中に具合が悪くなって複数回病院に行く場合も補償対象となります。
渡航前の手続きが不要
クレジットカードの海外旅行保険付帯は、渡航前に日本で特別な手続きは必要ありません。
クレジットカードの海外旅行保険付帯のデメリット
クレジットカードの海外旅行保険付帯はメリットだけではなく、以下のデメリットもあります。
特にデメリットは重要事項が含まれていますので注意が必要です。
- 手続きはすべて自分でやる必要がある
- 補償期間が短い
- 補償内容が薄い
- 医療費の立て替えが発生する恐れがある
- 利用付帯には条件がある
手続きはすべて自分でやる必要がある
実際に病気をして入院になった際、保険申請の手続きは自分で行います。英語が話せないと、現地の医師とのコミュニケーションも大変です。
また、体調が悪い時は日本の保険会社とのメールのやり取りさえも辛いものです。
留学保険であれば、保険証書さえあればスムーズに手続きができます。
補償期間が短い
クレジットカードの海外旅行保険付帯の補償期間のほとんどが最大90日です。
91日以上の長期で留学予定の場合は、留学保険の加入が必須となります。
補償内容が薄い
クレジットカードの海外旅行保険付帯の疾病時の治療補償額は約300万円程度です。あくまでもカードのオプションサービスの一つなので、留学保険と比べると補償金額が少ないです。
海外では健康保険証がないため、病気や怪我の内容によっては治療費が数百万円になるケースもあり、クレジットカード保険付帯のみではカバーできない可能性があります。
参考資料:海外で急な病気にかかって治療を受けたとき(全国健康保険教会)
高額医療の一例
国名 | 概要 | 費用 |
---|---|---|
ハワイ | 脳卒中で倒れICUに緊急搬送、現地で17日入院後に医療専用機で日本へ搬送。 | 約2,374万円 |
フランス | 道でつまづき転倒、大腿骨骨折。看護師付き添いでビジネスクラスで帰国。 | 約993万円 |
カンボジア | 観光中に遺跡から転落。右後頭部骨折し、タイへ緊急搬送されICUで治療。医師付き添いのもと、車椅子で帰国。 | 約634万円 |
韓国 | 観光後にホテルに戻る際に転倒し大腿骨骨折。 | 約850万円 |
医療費の立て替えが発生する恐れがある
クレジットカードで保険を申請する際、医療費の現金立て替えが必要となる場合があります。医療費が高額の場合、現地通貨を集めるのが困難になるリスクがあります。
クレジットカードの旅行付帯保険が補償されないもの
海外旅行保険や留学保険にあって、クレジットカードの旅行付帯保険に補償されないものは以下の2つです。
- 疾病死亡
- 緊急歯科治療費
疾病死亡
留学先で病気になって死亡した場合、補償されません。
緊急歯科治療費
「道で転んで歯を折ってしまった」「急に歯が痛くなった」など、緊急で歯科治療が必要となった場合、クレジットカードの海外旅行負担保険では補償は適用されず、全額自己負担となります。
海外旅行保険や留学保険には緊急歯科治療費が補償されます。(負担した50%が補償、限度額は10万円。)
クレジットカードの海外旅行付帯保険と留学保険の比較
クレジットカードの海外旅行付帯保険と留学保険の比較をしました。
クレジットカードは年会費がない無料のカードを比較対象としています。年会費が必要なアメリカンエキスプレスや楽天プレミアムカードなどであれば補償額がもっと良いです。
クレジットカード付帯保険と留学保険の比較例
項目 | クレジットカード付帯保険 | 留学保険 |
---|---|---|
補償期間 | 90日(*60日) | 留学期間による |
保険料 | 年会費もしくは無料 | 留学期間による |
渡航前のお申込み | なし | あり |
保険申請手続き | 手間がかかる | スムーズ |
傷害死亡 | 2,000万円 | 500万円〜1億 |
疾病死亡 | 0円 | 500万円〜1,000万円 |
傷害治療費 | 200万円 | 1,000万円〜無制限 |
賠償責任 | 2,000万円 | 1,000万円〜1億円 |
携行品損害 | 30万円 | 30万円 |
救援者費用 | 200万円 | 1,000万円〜無制限 |
緊急歯科治療費 | なし | 50%補償、限度額10万 |
クレジットカードの海外旅行付帯保険(利用付帯)の使い方
クレジットカード海外旅行付帯保険の使い方は以下の通りです。
今回は利用付帯の場合で解説します。
- クレジットカード会社のサポートデスクへ電話
- 必要な書類を担当者にメールで送る
クレジットカード会社のサーポートデスクへ電話
国際電話もしくは各地域の保険会社サポートデスクに電話をします。担当者に今の状況を説明しましょう。保険申請の手続きについて説明してくれますので、案内に従って必要書類をメールに添付して担当者に送りましょう。
実際にクレジットカード付帯保険(利用付帯)を使って保険申請を行った際の一例を紹介します。
必要な書類を担当者にメールで送る
少し手間がかかりますが、以下のリストをスマホなどで写真を撮って準備します。事前に準備しておくことをおすすめします。
- 日本を出国した時の出国スタンプ
- 入国した国の入国スタンプ
- 入国した国の航空券チケット半券
- パスポートコピー
- 航空券を購入したクレジットカード明細
メールを送信後、保険会社の方が病院とやり取りをし、キャッシュレスにて対応してもらえました。
フィリピンにはジャパニーズヘルプデスクがあります
「手続き方法は分かったけど…ちゃんとできるか心配」
やっぱり海外で一人で手続きをするのは不安ですよね。
フィリピンには病気や怪我をした時に日本語でサポートしてくれる、ジャパニーズヘルプデスクがあるので安心です。
ジャパニーズヘルプデスクは主に以下のサポートをしてくれます。
- 診察の予約
- 病院の付き添い
- 通訳サポート
- 保険の申請手続き
- キャッシュレスの手配
ジャパニーズヘルプデスクの利用方法
サービスを利用するには以下のいずれかが必要です。
保険の種類 | 準備するもの |
---|---|
海外旅行保険・留学保険 | 海外旅行保険証券・留学保険証券+パスポート |
クレジットカード | 自動付帯:クレジットカード+パスポート 利用付帯:クレジットカード+パスポート+クレジットカードで購入した航空券、旅行代金などの明細 |
ジャパニーズヘルプデスクは、診察予約から手続き完了まで一貫してサポートしてくれるので英語が不安な方も安心して利用できます。
詳しくは以下の公式Webサイトよりご確認ください。
まとめ:安心して留学をするなら留学保険がおすすめ!
クレジットカードの海外旅行付帯保険は、保険料を抑えられ、特別なお申し込みも必要ないのでとても便利です。
しかし、補償内容の薄さを考えると安心して留学生活に集中できませんよね。 安心して留学生活を送りたい方は、海外旅行保険や留学保険への加入をおすすめします。 実際に外務省も海外旅行保険への加入を推奨しています。(外務省:海外旅行保険のおすすめ)
国内の海外旅行保険・留学保険は渡航してしまうと、加入ができませんので留学前によく検討しましょう。